土曜日, 8月 01, 2015

漆器を知ろう ・ 愉しもう!!

    

漆の豆知識

漆と採取の仕方は?

漆の採り方は、漆の木を植えてから10年程たち、直径10cm以上になると採取します。6月中旬から10月下旬にかけて、朝の4時頃から5日間ごとに傷を付け、1つの傷から一滴の漆をとり、何十本、何百本もの漆の木から採取して、終わったら全部、伐採してしまいます。つまり10年育った漆の木は1年で漆液がとられ、役目は終わる訳です。漆は大変貴重なものです。それだけ手間もかかるし、貴重なだけに漆器は高価なんですが、注意をはらって使用すれば長くご使用できます。

漆の色は?

飴色の半透明です。黒漆は鉄分を加えて作ります。朱漆や黄、緑、青などの色漆は、その色の顔料をまぜて作ります。しかし、ポスターカラーのようなカラフルな色は出せません。漆そのものが透明ではないので、白漆にしてもベージュに近い白色になります。又、漆は時間がたてばたつ程、乾燥し、硬化し、そして色が明るくでます。同じ朱漆で塗っても、乾燥して一日後の色と一ヵ月後、半年後の色では異なります。



漆器の上手な使い方

1.長時間湯水に浸しておくことは避けて下さい。使用後は出来るだけ早く洗い、柔らかい布で水気を拭い、乾いた布で拭いておきますと長持ちします。

2.太陽光線等にさらしておくこと。湿度の高い状況下におくことは避けて下さい。変形、変色、カビを生じることがあります。

3.新しい漆器の匂いが気になる場合は、風通しの良い所に数日間置くか、2~3回温水で湯通しをしたり(高温は避けて下さい)、薄めた酢で軽く拭くと効果的です。最初に100℃の湯を入れると椀もびっくりします。なじませていく方がいいですね。慣れてきたら味噌汁など100℃に近い熱さでも結構大丈夫ですが、ポットのお湯や沸騰したお湯をイッキに入れるのは避けましょう。

4.油のしみ出ているものや、指紋が付いた場合には柔らかい布や紙で丁寧に拭きとって下さい。

5.タワシ、みがき粉、食器洗い乾燥機、電子レンジのご使用は避けて下さい。

木の器は生きています。大事に使うと長持ちします。
もっと 気軽に愉しんで使ってみてください!!
 
 
 
■漆器のページ
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