日曜日, 10月 31, 2010

会津は心の癒し・蕎麦処・奥会津マタタビ細工を求めて。


   会津は心の癒し・ 蕎麦処・ 奥会津マタタビ細工を求めて。













会津(福島)を訪れるようになったのは、かれこれ8年程前からだろうか。  新蕎麦の時期になると会津の山都の山奥に蕎麦を食べに主人とやってきた。 車がやっと一台通れる程の山道を川のせせらぎを聴きながら登って行く。 途中車とすれ違うのが厳しい程、暫く登りつめると突然ひらけた山村が現れる。  そこは30数件程の民家だ、その民家の2/3程が蕎麦やなのです。
古い民家の土間を入ると囲炉裏があり、座敷や仏間までもがここでは蕎麦やの店になっている。   奥ではおばあさんやおじいさんが手打ちの10割蕎麦をせっせと打っている、幾ら打っても追いつかない程、お客の数は増えていく。    どの蕎麦やもそれぞれが自家製の漬物や煮物やなます・天ぷらが出てきて、食べ放題の香たかい新蕎麦が食べられる。  気さくに話し掛ける蕎麦やのおばさんは・・・私達に冬に来なさいよ、ゆっくりと話をしてあげるから・・・雪でお客も少ないからねぇ。って。 あら どうしよう?!



一山越えるとそこはもう新潟・・・。











小さな柳津 門前町



宿は会津坂下や会津若松や柳津だったり。 特に気に入っているのが、しっとりとした、柳津だろうか。 小さな参道の門前温泉町だが、あわまんじゅう・湧水があり、福満虚空尊円蔵寺を中心に版画の斉藤清美術館があり只見川の船下りも愉しめる。




■写真は正月七日の「七日堂裸まつり」 もみ合いながら鰐口の大網を奪い合い、先を競って登ろうとする男達、すさまじい迫力に龍神も恐れをなしたといわれる祭りだそうです。










    会津若松 ぶらり夜道



会津若松に着いたのが夕方6時頃だったので、ホテルに荷物を置いてから夕食に美味しい店を求めて、暫く若松市内をぶらぶらと新しいお店の開拓に歩いてみた。




野口英世青春通りから「小澤ローソク店」13年前に来た頃はまだ小さな古い手づくりローソク店でしたが、随分立派なお店に様変わりしていました。


旧陣屋だった「割烹 田季野」はわっぱ飯を食べに昼間上がったことがあり、 雰囲気のあるいろりでの和食の食事処です。 このあたりは武家屋敷と町人町の境にあたり、すぐ北側には外堀の石垣が残されています。 近くの興徳寺には若松城下を整備して、楽市・楽座を奨励したキリシタン大名の蒲生氏郷の御墓があります。                                うなぎを食べるならここ「うなぎのえびや」店先からうなぎの美味しい匂いがただよって、尚更お腹がすいてしまった!笑          若松駅近くまで歩いてきたら一之通りの豪商「鈴木屋利兵衛」(漆器屋)の立派な蔵づくりのお店が見えてきました。ここは戊辰戦争時には新政府軍の駐屯所となったそうだ。              



近くに昔ながらの荒物屋の雰囲気を残して今も店内には楽しそうな凧や民芸品や竹篭がところ狭しと陳列された「竹藤」荒物店が懐かしいままに現存しています。  まるで 原田泰冶さんのふる里の絵に描かれたモチーフの様な懐かしさがあるのです。
この
会津の街中を走るレトロバスが通りかかって1枚カメラに収めました。













街中で発見した「会津士魂」の看板!!さすがに会津です。  戊辰戦争では敵となった薩摩軍の無縁仏の墓が綺麗に掃除され、整備された様子で現存しているのに、鹿児島出身の主人は大変感激して暫く言葉がでませんでした・・・会津の方々の心の深さを感じた時でした。 涙



そろそろ お腹もピークです。 初めて入った居酒屋は130年の古い蔵を改造した「えびす亭」です。



たまたまラッキーとか?カウンター席が2席空いていました。  隣に座って飲んでいる女性のおふたりに普段はなかなか空いていないので、ラッキーですよ!って云われました。 このおふたりは学校の先生です、今仕事に燃えていて愉しくてしょうがないっと話してくれました。 社会科と理科の中学校の教師でした。 確かに2階も宴会が2グループ入っていて、1階も満席でした、私達の後から4組きましたが、入れずに断られていましたねぇ。                                           会津は海が遠いので、生魚のさしみを出すお店が少ないとオーナーの大変ひょうきんな高野さんが云ってました。  〆さば・かわはぎ・生かきのさしみや焼鳥やお薦め料理を堪能して、オーナーの高野さんの心意気の良さを実感して愉しい時間が過ぎようとした時に 店内の版画の多さに聞いてみたところ、80点程オーナーの高野さんは作家の長谷川雄一先生の作品を持っているとか・・・しかもその先生がカウンターで呑んでいましたので、ご紹介してくれました。  実は私も銅版画をしていたので とても興味深くお話を伺いました。  *長谷川先生と一緒に写真を撮らせて戴きました。  *3人で写っている後ろの方がこの「えぶす亭」のオーナーのひょうきんな高野さんです。笑                                   最後に食した新蕎麦100%手打ちは正に名人技!極細で喉越し良く、とても美味しかったです!御馳走様でした!  お薦めのお店です、「袖振り合うも多少の縁」を正に感じた いい雰囲気のお店です。  従業員さんもオーナーさんもお客さんも気持ちのいい方々でした!!


木版画 長谷川雄一先生の作品 店内には沢山の作品があります。 海外でも大変ご活躍されている版画家の先生です。













  

    奥会津マタタビ細工を求めて。



翌朝早く 奥会津に出向きマタタビ細工の蕎麦笊や米研ぎ笊・盛り篭などを手にして、その美しさにうっとりとしながら、五十嵐文吾さんや舟木さんのご高齢でいらっしゃるのにいきいきと愉しんで編まれている様子に感激するばかりでした。  いつまでもこの素晴らしい技術を続けて戴きたいのと同時に次世代にも伝承していって欲しい大切な工芸品であることを改めて感じます。  今年は熊が山里に下りてくる報道が多いですが、正にここも山に入っての材料採集だけに命がけでしているんですよ。っとおっしゃっていました。



お昼も新蕎麦をたっぷり頂いて帰ってきました。

その場にいらしたお客様で、ご自分で10年前に作製された、「山ぶどうのアタッシュケース」を持ってらした方がいましたので、1枚年期の入ったアタッシュケースの写真を撮らせて頂きました。
いい艶が出ていて愛着あるお見事なカバンでした!

































 







 


 *写真をクリックすると拡大されます.


   ■会津料理 田季野  TEL0242-25-0808


   ■四代目うなぎ えびや TEL0242-22-1288








   

金曜日, 10月 01, 2010

作家さん達の個展拝見

 【 元木 貴信・庸子 ガラス展 】 2012 10/10~10/18 銀座ギャラリー 田中


「うつわくらぶ京」で扱っております、ガラス作家元木貴信さんと奥様の庸子さんのガラス展に行ってきました。

地下鉄日比谷下車して 銀座コリード街の向かい側、スターバックスの角ビル1Fにギャラリー田中さんがあります。
私が知り合ってから6年程経ちますが、個展の度にドンドン技術が向上されて、その素晴らしさは、崇高な芸術品です!

写真前列左の「レース紋様皿」はうつわくらぶ京でも同じ様な「レース紋様オシャレ浅鉢 ピンク」を作って頂きました。

http://www.utsuwaclub-kyo.jp/product_info.php/products_id/646
■レース紋様オシャレ浅鉢 元木貴信作

            
■香水入れ・レース紋様皿   貴信作                                                                                                         


                                                                                                           

■カクテルグラス金彩 貴信作

■ジュエリーBOX 銀彩 色ガラスを何層にも重ねて制作 貴信作
元木さん達はご夫婦でガラス作家です。 貴信さんは宙吹きガラスが得意。  奥様の庸子さんはサンドブラスト技法が
得意。 おふたりの合作も展示されています。


■もみじ柄のサンドブラスト大皿  庸子作



■ばら花サンドブラストグラス 庸子作 ・ 形状は貴信作
 貴信さんがグラスの形状を制作、庸子さんがグラスにサインブラスト技法で表情を付けていきます。 二人三脚!?ですね。 息がぴったり合ったところで素晴らしい作品が誕生するのですね!

期間中是非 作品を観て下さい! きっと目の保養になりますよ!


■サンドブラスト技法= ガラス器の加飾技法の一つ。金剛砂を、圧搾空気と混合し、透明なガラス面に吹き付けて模様を現わす方法。アメリカで開発された。




*画像をクリックすると写真が大きくなります。








月曜日, 6月 21, 2010

今年で26年目の 松本クラフトフェアー

                 今年で26年目の 松本クラフトフェアー




暑いぐらいの日差しの中で今年も松本クラフトの時期を迎えて行ってきました。
相変わらず、多くの人たちが関西や東京・東北・全国から集まってきます。





「手づくりをコンセプト」に多くのもの作りの作家たち250人と その心地良い魅力を求めて全国から惹かれてくる私達・・・。

二日間の祭典はのこ松本あがたの森で花開く。

原糸から紡いて作られていく・・・・「フェルトの帽子やバックたち」可愛らしさ満開!

                                 










うつわくらぶ京でもお付き合いしているガラス作家の「さじみさ」さんのブースです。 このところ彼女が力を入れている、モザイクの様な技法。  ひとつひとつ別々にパーツを作り、そのパーツを接続してひとつのグラスを完成させる、とても凝った技法です・・・・とても綺麗ですよ!




次に信楽の陶芸作家「大谷桃子」さんに会いました。 個展で発表した新作がいっぱい展示されています。


私もオーダーしてきました。  出来上がりがとても愉しみです! 彼女のファンは多くなかなか出来上がるまで長い時間が必要です。  優しい植物柄を手描きされた作品がお馴染ですね。 ご主人の大谷哲也さんもお店番にいました。 勿論お子さん達もきていました。





木工作家も奥にいくと多く展示されていました。


可愛らしい動物のオブジェ!  見ていると飽きないなーぁ。

どの子を迎えようかな?! 「お出でお出で うちの子に!」



若き家具作家さんに声と掛けてみました。 なかなか素敵な小モノも作製しています。 作品をお願いしてきました。

松本からアルプスへ。 上高地へ。 高山や富山にも足を延ばすことができる拠点地です。
あがたの森の風景はそんな雄大な自然を一望させる大らかさと清々しい希望で満ちています!!
今年も
沢山のもの作りの作家たちとの出会いがありました。












6時頃からいつもお邪魔する美味しい蕎麦やさんで美味しいお料理とお酒を頂いてからレトロな昔にタイムスリップする、そんな一角を散策してみたのです。  夜の中町通り・大手町の今も営業しているレトロな写真やさん・縄手通りの松本家具でしっとりした雰囲気の「まるも カフェ」ここは旅館も営んでいます。 一度泊ってみたいなぁー 雰囲気ある感じです。

街中には何か所も清水が湧き出ています、アルプスの雪解け水でしょう。  だから日本酒も美味しいんですよね





丸の内にある 老舗の料亭「松本館」さんは うつわくらぶ京のお客様です。





















最後にうつわくらぶ京の付き合いのある作家さんの「小山乃文彦」さんが先日個展をされた 「ギャラリー 灰月」に寄ってきました。          パルコの近くに位置する高美書店の二階にあるギャラリーは広々として白い壁に愉しいおもちゃ作家の作品が展示され、個展の開催中でした。



勿論 小山乃文彦作品もありましたよ・・・粉引きのポットや大皿も小山さんらしいいつもの定番のポットです!
 



また来年もきっとこの街にきている私を想像しています。     あたらしい出会いを求めて!


 *ギャラリー 灰月  松本市中央2-2-6高美書店2F 

  TEL 0263-38-0022










  *写真をクリックすると拡大されます。




                   










金曜日, 6月 04, 2010



          5月のできごと ロンシャン競馬場にて




思いがけず主人のお伴でパリの競馬場に行くことに成りました。  5月は一年で最も気候も良く「花の都パリ」と云うだけあって街路樹の赤やピンクや白のマロニエの花が見事に満開!  ベージュ色の石灰岩の建築外装に統一されたパリの建物はお洒落なフランスを象徴するかの様に歴史の重さと調和されて美しさを誇っている様に見えます。










セーヌ川からパリ発祥の地シティ島に降りて「ノートルダム寺院」に参拝。 この日はちょうどミサが行われていて、美しいソプラノの唱声は厳かな寺院内に響きわたり日頃の心の垢を流し切ってくれる様な思いがしました。












         



 日曜日に開催される「ロンシャン競馬場」パリ郊外のブローニューの森に囲まれた緑の美しい競馬場です。 「凱旋門賞」でもお馴染の競馬場です。   この日は「こどもの祝日」で多くの子供連れの家族が競馬場内のイベントで楽しそうに遊んでいる光景を見かけました。
競馬開催は午後13:30から。  日本の競馬場と違うのは食事をしながら競馬を愉しめる設備が整っていることでした。
レース直前のパドックを見に降りてみました。 パドックも木陰が涼しくて爽やかな中にジョッキーたちが勝負馬に乗って登場。  目立つのが可愛い女性の馬蹄さんたちです・・・馬の世話をする担当者が馬を引いてパドックを廻ります。

黄色の勝負服を着たジョッキーは日本でもお馴染の「ペリエ騎手」です。  目の前を・・・私は思わず「ペリエ! ペリエ!」って叫んだら
彼は振り返ってくれました。 ミーハーでしょう!笑






馬券の種類は日本より多くそのレースだけに懸賞が懸ったものもあります。 私は解らないので馬券は買いませんでしたが、新聞を記念に頂いてきました。









パドックで出会った若者たち、たまたま隣に二人の若者が馬の話をしているので、「日本の方ですか??」っと声を掛けました。
彼らはフランス文学の勉強で留学している大学院生でした。  お二人とも大の馬好き! 馬の写真を撮りながら血統の話やレースの話を熱く語ってくれる程のファン! けど馬券は買いません。  主人はそんな彼らと暫く馬や競馬の話に高じていました。 お二人ともなかなかの知識人です!










翌日は中世の小さなサンリス町とシャンティー城とシャンティー育成場へ

              







「シャンティー育成場」は広大な敷地で馬の育成が行われています。


ちょうど朝の調教中でした。
その後 近くにある、シャンティー城。ここはルイーアンリ・ド・ブルボン7世によって建てられたゴージャスな馬小屋があります。 写真左がそうです。  右はシャンティー城です。        ブルボン7世は「自分が馬に生まれ変わる」と信じていたらしく250頭もの馬を所有してこの様な立派な馬房を作ったと言われていました。  現在は「馬の博物館」になっています。











中世の小さな町サンリス


 シャンティー駅から約20分、ローマ人によって築かれた中世の古い街並みです。 観光客は殆んどいません、静かな石畳みの町には最古のノートルダム寺院に聖母マリアを祀った古い教会がたたずんでいます。













小さなサンリス駅から街中を散策してみました。  ちょうど朝市が開催中・・・楽しそう! 色とりどりの野菜が素朴な感じです。 にんじん・ラデッシュ・アンティーチョウク・イチゴ・もも・トマト・・・。       中国料理店もあります。 骨董の時計屋さん・地元の小学生達も・・・・可愛い! 市場で出ていた鳥のロースト 美味しい!!                                                     *可の有名な「イブ・モンタン」は余生をこのしっとりとしたサンリスで過ごして、亡くなったそうです。



















  「すずきのソティーにアーティーチョウクの付け合わせ料理」はこの時期よくレストランで出てきたメニューです。  アーティーチョークは結構高級野菜だと言っていました。     市場でサクランボを買って、ホテルに戻ってから食べました。  思いがけず朝市に出合って嬉しいー! でももっとゆっくり見て廻りたかったなーぁ。 野菜・くだもの・お菓子・衣類・子供服・雑貨etc 左写真がアーティーチョウクです。





















帰りの車窓から見える美しい菜の花畑の続く農地・・・さすが農業国フランス!                   昼食は古城レストランで頂きました。  トイレの窓とは思えない素敵な風景でしょ??  緑の庭園です。 絵ハガキの様!
皆様と愉しい時間を共有できて感謝です、またお目にかかれるのを愉しみにしていますね!!
























*写真をクリックすると拡大されます。